2025年12月19日

オーラルフレイルとは、
加齢や生活習慣などにより、お口の機能(噛む・飲み込む・話すなど)が少しずつ低下していく状態を指します。
病気そのものではありませんが、放置すると全身のフレイル(虚弱)や要介護状態につながることが分かっています。
オーラルフレイルの主なサイン
次のような変化が複数当てはまる場合、注意が必要です。
・食べこぼしが増えた
・むせやすくなった
・硬いものが食べにくい
・滑舌が悪くなった
・口の中が乾きやすい
・歯が抜けたまま放置している
・食事の量や品数が減った
これらは「軽微な口腔機能低下」ですが、重要な初期サインです。
オーラルフレイルが引き起こす主な問題
① 噛めないことによる栄養問題
・硬いもの・繊維質の多い食品を避ける
・食事量・食事回数が減る
➡ **低栄養・筋力低下(サルコペニア)**につながる
② 飲み込み機能低下によるリスク
・むせやすくなる
・食べ物や唾液が気管に入りやすい
➡ 誤嚥性肺炎のリスク増加
(高齢者の肺炎原因の多くを占める)
③ 口腔内環境の悪化
・歯周病・むし歯の進行
・口腔乾燥・舌苔増加
➡ 細菌増殖による全身への悪影響
④ 会話・発音障害による社会的問題
・滑舌低下で話しにくい
・会話を避けるようになる
➡ 社会的孤立・うつ傾向
⑤ 認知機能への影響
・噛む刺激の減少
・会話・交流機会の減少
➡ 認知機能低下のリスク増加
⑥ フレイル・要介護状態への進行
・オーラルフレイルを放置すると
・口腔フレイル → 全身フレイル → 要介護
という悪循環に陥りやすくなります。
なぜ早期対応が重要なのか
オーラルフレイルは
✅ 初期段階では自覚症状が少ない
✅ しかし進行すると回復が難しくなる
➡ 「気づいた時点での歯科介入」が最も重要
オーラルフレイル予防の基本
① 歯科医院での定期管理(最重要)
・むし歯・歯周病の早期発見と治療
・歯が抜けたままを放置しない(入れ歯・被せ物の調整)
・噛み合わせ・咬合力のチェック
➡ 「噛める口」を維持することが最大の予防
② 口腔機能トレーニング(お口の体操)
毎日できる簡単体操
「パ・タ・カ・ラ」体操(唇・舌・のどを鍛える)
舌を前後・左右に動かす
大きく口を開けて閉じる運動
➡ 発音・嚥下・咀嚼機能の低下を防ぐ
③ 正しい口腔ケア
・歯ブラシ+フロス・歯間ブラシの併用
・舌の清掃(舌苔除去)
・口腔乾燥対策(水分補給・保湿剤)
➡ お口の清潔=誤嚥性肺炎予防にも直結
④ よく噛んで食べる食習慣
・やわらかい物ばかりに偏らない
・一口30回を目安によく噛む
・噛みごたえのある食品を適度に取り入れる
➡ 咀嚼刺激が口腔機能を維持
⑤ 栄養バランスの確保
・たんぱく質(肉・魚・卵・大豆)をしっかり摂取
・低栄養を防ぐ
➡ 筋力・免疫力低下の予防にもつながる
まとめ
オーラルフレイルは
「気づいたときに対処すれば、改善・予防が可能」な状態です。
お口の小さな変化を見逃さず、早めに歯科医院で相談することが、健康寿命を延ばす第一歩になります。